宮城県仙台市で「保育園ソレイユ」を運営。ワンフロアでの異年齢(縦割り)保育に取り組まれているアンファンソレイユ様。2004年に開園、2017年に法人化。開園時からのベテランの方を含む約10名で、2023年12月からトレニアをご利用いただいています。「年齢や経験を問わず、みんなが平等に学べる機会を提供したい。私自身も向上心を持って時代の変化についていきたい」とおっしゃる園長の西條由美さんにお話を伺いました。
― トレニアを始めていただいたきっかけを教えて下さい。
最初にいくつかのクイズを見て、こうした「社会人としての常識」を知っていたら、必ず本人のためになると思いました。仕事に取り組む姿勢、周囲との関わり方、従業員としての義務など、改めて学べる機会はなかなかありません。こうした学びを続けて職員同士で高めあっていけるような職場にしたい。私1人でもやろう。細く長くやろう。そう思ってトレニアを始めました。
― 当初は「毎日やること」のハードルの高さを心配されつつ「私1人でも続けてみます」と始めていただきました。
みんなで毎日やることは難しいだろうと覚悟していました。当園では、朝、出勤したら即、エプロンをつけて仕事が始まります。その後は0歳から2歳の園児さんとつねに一緒で、勤務中にスマホは持てず、すき間時間もありません。お昼休憩もみんなのいる大部屋で過ごすので、1人だけトレニアをやりづらい雰囲気もあります。経営者である私から見ても「できない理由」だらけでした。また「保育とは遠い内容なのではないか」と心配する意見もありました。それでも導入を決めたのは「これをやるしかない」と思ったからです。当時は離職が続いたり、世代間の価値観のズレもあり、「みんなで学び、認識を合わせること」の必要性を痛感していました。社外の研修に行くのは難しく、時間も手間も掛けられない中、1日2分で出来るトレニアは「これしかない」という頼みの綱に感じました。
― 最初の数か月は入力が少なかったものの、焦らずに取り組んでいただきました。
「最初は私1人でも」と始めてみたのですが、すぐに数人が始めてくれたことがとても嬉しく、後押しになりました。大事なものだと思えば、時間を作って向き合うことができて、その人たちはどんどん変わっていける。それが分かったので、焦らず、強制もせず、待っていました。
― 1年経ったいまではみなさん安定して入力してくださっています。
しだいに「やらないと・・・」という流れになってきて、いまではトレニアをやるのが当たり前になり、休憩時間に「今日のトレニアこうでしたね」など話題にもなっています。休憩時間などの雑談で「実のある会話」が交わされることをずっと望んでいました。もちろん休憩時間の過ごし方は各自の自由ですし、価値観は人それぞれですが、日常的にどのような会話をしているかは人生の充実度にも関わると思います。年齢・経験に関わらず「良い情報に触れる」ことは大切で、そうしないと、私自身も世の中の基準や最新の法令と合わなくなっていたり、一所懸命やっているのに誤解が生じてしまう経験をしてきました。そこに対してトレニアで知識をつけ、一般的な基準を知っておくことは大きな自信になります。トレニアを通じて、日常的に学び変化していく、その土台は出来てきたと思っています。
― 始めた頃と比べて変化は感じますか?
開始から1年が経過した現在、園全体の雰囲気がよくなっていることを実感しています。私自身も回答していますが、クイズを間違えて「なぜ?」と考えるときが、自分を振り返る良い機会になっています。このような経験や、日々よい情報に触れているという実感は、1人1人の自信につながっていくと思います。世代間の価値観のずれ、職員間のハラスメントの予防などにも役立っています。
― 最後にメッセージがありましたらお願いします。
大人になってからの考え方や価値観、言動や振舞いは、子供のときの経験が大きく影響します。保育の現場にいると年々「叱らない」「競争させない」「失敗させない」方針が主流になっているのを感じます。一方で、大人になってからの社会は、自分をそのようには扱ってくれません。私自身を振り返ってみても、本当に大事なことは、叱られて、競争に悩んで、失敗して、その経験から学んできたことばかりです。それを押し付けたいわけではありませんが「本当にこのままで良いのだろうか」と感じることも少なくありません。
日々、子供たちと時間を過ごす私たちは、その子供たちがいつか直面する社会の厳しさを無視してはいけないはずです。もちろんこれは、子供たちに厳しく接すれば良いという意味や、そのような保育をしているわけでは決してありません。むしろ大人である私たちこそ、その矛盾や理不尽から目をそらさないこと、厳しさや痛みを知っておくこと、葛藤のなかで最善を尽くせるように強くなることが、保育を仕事とする私たちの責任だと思っています。
― 本日はお忙しいところありがとうございました。