「女性建築士と作るハナコの家」をキャッチコピーに、細やかな心づかいのある家を、設計から施工、居住後のメンテナンスまでトータルで手掛けるオフィスHanako株式会社様。2011年に女性4人で創業、現在は社員数50名を超える規模に。営業、設計、大工、不動産など10部門、社員の8割は女性。全員でトレニアをご利用いただいています。経営サポート(人事労務担当)の渡邊様にお話を伺いました。
― Hanakoさん(オフィスHanako株式会社様)は住宅建築の会社ですが、一般的な工務店とは雰囲気が違いますね。
弊社は女性4人で創業して、現在は50名を超えるようになりました。社員の8割は女性で、お客様からは「女性ならではの家事導線への配慮」や「相談のしやすさ」などを評価いただいています。 会社としては、一般的には男性社会である建築業界において、女性が働きやすい環境を大切にしたいという思いがあります。そのため産休育休はもちろん、子連れ出勤OK、無料の給食など様々な制度を取り入れています。2019年から新卒採用も行っており、「女大工として活躍したい」「営業をがんばりたい」など、やる気のある若手が集まってくれています。そんな中で、この数年、課題に感じていたのが、「何も言わずにいると、どんどん規律が緩んでいってしまう」ということでした。
― 就業条件と規律のバランスは難しいですね。
働きやすさというのは「なんでも自由」ということではないのですが、線引きが難しいですね。例えばうちは、有給も取りやすくなるよう配慮をしているのですが、取り方によっては、業務が滞ったり、周囲に負担を強いるケースもあります。どうやってフィードバックすれば良いのか、上司が悶々とすることになります。他にも、遅刻に関して、弊社は新潟なので、大雪のとき、通勤が困難な場合は有給を申請できるんですね。個人的にはありがたい措置だと思っているのですが、「大雪は自分のせいじゃないのに」という声が出ることもあります。そういう声に対して、コンプライアンスも求められる中で、上司側は「自分が注意すべきことなのか?」「昭和の感覚の押し付けかも?」「パワハラになったらどうしよう」とためらってしまったり…。でも、気を遣って何も言わないでいると「これでいいんだ」と緩くなる一方なので、社労士の先生と一緒に、制度の整備や教育などに取り組んできました。あるとき、その先生からトレニアをご紹介いただき、まさに探していたものだ!と導入を決めました。
― Hanakoさんのように、事業が拡大していたり、拠点が分かれていたり、シフト制だったりすると、とくに難しいですよね。
そうですね。みんなそれぞれの立場でがんばっているのですが、共通の認識がないと、自分の見えている世界や、マイルールで完結させてしまうんですよね。目の前のお客様だけを見てしまって、社内や関連業者さんとのやりとりを疎かにしてしまったり。 月に1回は全社で集まる日を作ってますが、限られた時間ですので、そこまで踏み込んだ話もできません。細かい話を伝えるには日常のフィードバックが不可欠ですが、そこには「注意しづらい」という問題があります。そういう中でトレニアは、誰かが言ってくれたらいいけれど誰も言ってくれないようなことを、ニュアンスを含めて教えてくれるのがいいですね。例えば最近では「上司に仕事を巻き取ってもらった後、任せて終わりじゃないよ」という内容のクイズがありました。「最後まで意欲的に当事者として携わるべきである」と。実際にこういう場面があったとき、上司としては見て学んで欲しいけれど、そこまで求めづらいですから、一般論として伝えられるのはいいですね。こういう細かいところは研修でも補えないので、トレニアがなかったら伝えるのは難しいと思います。
― 導入にあたっては「やらなきゃだめですか?」という反応もあったそうですね。
部署や人によっては「なんのためにやるの?」「どういう効果があるの?」といった声もあがったようです。でも、代表が全員に向けて「これは本当にいいものだから、やるよ!」と言い切ってくれました。それでも最初の1ヶ月は2~3割しか入力がなく、一人ひとりのためを思ってやっていることなのに「なんで…」という気持ちもありました。ただ、そんな中でもしっかり入れてくれる人がいるので、まずそこを大切にしようと。また、導入に時間が掛かっても、その後良い形で取り組まれている事例なども聞いていたので、じっくり取り組もうと決めていました。2ヶ月経ったとき、部署ごとの入力状況をまとめたデータをもらったので、それを各部門長に共有して声かけをお願いしました。さらに全体会議で「しっかりやってください」「やっているかどうか、ちゃんと見てますよ」と伝えたこともあり、3か月目には「入力率7割超」を達成できました。 一度定着してしまえば、いまでは「やることが普通」になっています。朝、クイズを見て「どれが正解かな?」「これはこうだよね」といった会話も増えてきました。
― 伝えたかったことを、トレニアで伝えられていますか?
まさにその通り!というクイズが出ています。本当に「これってうちがモデル?」というようなクイズが多いんです(笑)。身近な話題にフィットするので、みんなの関心も次第に高まってきました。私も毎日クイズに答えていますが、迷う選択肢もけっこうあって、解説を読むと納得できる流れになっています。間違えても「そういう考えがあるんだ」と気づき、また、自分の考え方の癖にも気づけます。実際にやってみるまで、これほど考えさせられるものだとは思っていませんでした。例えば懇親会での振る舞いについてのクイズでは、聞き役に徹するのがいいのかな?と気軽に選んだら、解説には「聞き役に徹しすぎるのも好ましくない。場が盛り上がる話題を積極的に提供しましょう」とあって、さらに雑談が苦手な人へのアドバイスも続く。こういう豊かな気づきが、毎日、数分の中で得られるのはすごいと思います。トレニアのいいところは、ただ一般常識や正解を伝えるのではなく、「取り組む姿勢、意欲」を引き出してくれるところなのかなと。これを毎日、みんなで読んで共有していることの意義は大きいです。
― 厳しいクイズはいかがですか?
労働契約などの厳しいクイズは、気持ちを引き締めることに役立っていると思います。「休職は(診断書があれば)従業員の権利か」というクイズは、けっこうみんな間違えていたのですが、こういう話は「本来こういうもの」と知っておいたほうが不満にならず良いですよね。上司ではなくトレニアというツールを通じて言われることですし、解説の文章も細やかなので受け止めやすいです。遅刻なども、子供がいるから…などそれぞれの立場で考えがちですが、労働契約の原則としての認識を合わせられます。弊社では有給振り替えも柔軟に対応していますが、それは当たり前の権利じゃないんだよ、など、わざわざ話題にしないことなので、トレニアを通じて話題にできることがありがたいです。
― トレニアの効果は感じられていますか?
はい。まず若手・ベテラン関わらず、トレニアが響く社員が出てきています。「今まで誤解してたんですね」と言った声が普通に聞こえてきます。もちろん、全ての課題が解決したわけではありませんし、支店は距離が離れているだけに問題点が見えづらかったりもするのですが、「みんなで毎日トレニアをやること」で徐々に共通認識が揃ってきている感覚があります。
― 他の企業様にメッセージがあればお願いします。
ある人事向けの研修で、Z世代は「怒られ慣れていない」から気を付けるように…という話がありました。でも、じゃあどうしたらいいの?というと難しいですよね。注意できない、怖がらせてはいけない、でも成長させたいと考えたら、「解決策はトレニアしかないかもしれない」と思いました。厳しいことを言っても指導なんだと受け止めてもらえる関係性ができればベストですが、トレニアがあれば、まず間に挟んで話題にできます。年々コミュニケーションも難しくなる中で、トレニアは大きなよりどころになると思っています。
― 本日はお忙しいところありがとうございました。