導入事例
株式会社シーサー様

観光業 | 沖縄県 | 100名~ | 全社導入

長く働き成長していける、若い人が希望をもって働ける会社にしたい。その為にも、これからもトレニアを継続したい。

1983年創業、沖縄県内に8拠点、フィリピン・セブ島にも拠点を持つダイビング・マリンスポーツの沖縄最大手企業。 インストラクター育成事業、器材の輸入販売、宿泊業なども展開する。平均年齢は31歳、約100名いるスタッフのうち25名は外国人。 若手からベテランまで全部門の従業員様にトレニアをご利用いただいています。 稲井日出司社長、人事の岩波様、小那覇様、ユーザーとしてご利用いただいている、ベルデュー・オリヴィエ様と南従斗様にお話を伺いました。

稲井日出司社長のお話

― 1年ほど前、2023年の春にチラシを見てお問い合わせいただいたのが最初でした。

「社会人基礎力をゲーム感覚で高める」という内容でした。すみからすみまで読んで「当たり前のことを言うのがつらい」「わかると出来るの違い」と書いてあって、すごく期待して電話したんです。社会人基礎を毎日伝える。シンプルですが、我々が抱えていた課題に対する答えになるものだと思いました。 弊社は離島のダイビングショップからスタートして、2023年は40周年の節目でした。業界では老舗、大手と呼ばれ、10年、20年と長く勤めてくれている社員もたくさんいます。 でも一方で離職も多い。「3年以内離職率の増加」など、いま多くの業界で言われていることがマリンスポーツ業界では昔から多かったんです。縁あって入社してくれる若い人たちが長く働ける環境を作りたい。そのためには、業界特有の働き方や、人の育て方を変えないといけないと思っていました。たとえば具体的には「海が好き」というやりがいと引き換えにした長時間労働だったり、季節労働のような雇用形態を取るケースも多いんですね。うちではできるだけ正社員として雇用して、人を育てていこう。そう方針を定めて、この数年、採用、研修、個人面談育成など「人」に時間とお金をかけてきました。その中で痛感していたのが「当たり前のことをちゃんとできる人になって欲しい」ということ。そして、できたかどうか毎日振り返ってもらいたい。そう考えていたところにトレニアは、まさにこれ!だったんです。「社会人基礎力を高める」。何とか組織の底上げをしたいという思いで即導入しようと決めました。 また当初より、らんたなさんの対応も丁寧で好感が持てました。

― トレニアが定着するまでに時間が掛かったり、入力率が上がらないこともありました。それでも「やめる」という選択にならなかったのはなぜでしょう。

理由は3つあります。
1つは「簡単にできて、非常に良いもの」だからです。敬語、マナーや、たとえば報連相だったら「相談した人には(うまくいかなくても)結果を報告する」など当たり前だけども出来ないこと。これを毎日1問ずつやることで必ず意識の中に摺りこまれていきます。従業員に伝えたいことはたくさんあるのですが、毎日長話をするわけにもいかない(笑)。そういう中で、伝える手段としてトレニアが最適だと思いました。私も毎日やっていますが、スマホでもパソコンでも簡単にできるので、忙しい現場でもできます。
2つめは、継続こそ大事であり、全体の入力率が低くても、その中でちゃんとやるスタッフがいたことです。入力者が少ない拠点でも、毎日ちゃんとやるスタッフが必ず2~3人はいて、その結果を見ていたので、「あとは出来る人を増やしていけばいいんだ」という道筋が見えていました。また、途中でやめてしまうことは「ちゃんとやっていたスタッフ」に対してよくないという想いもありました。やらない人が気になってしまうけれど、やっている人に目を向けてみると、「やめる」と言う選択肢はないだろうと。継続は力なりです。
3つめは、まずは取り組むことにチャレンジしたかったからです。そもそも会社で何かをやるのは時間が掛かるものです。何かやろうとしたときに年単位で時間がかかるのはよくあること。とくにうちでは業界特有の働き方、育て方を変えようと取り組んでいるところなので、時間は掛かって当たり前。もちろん「なんでやってくれないんだ」と、もどかしく思う気持ちもありましたけど(笑)、やっている人を増やしていく、みんなで話題にしていく、「取り組むこと自体」を経験としてやっていこうと。

― トレニアを定着させる取り組みとして、入力結果を全員に公表するということもやりました。トレニア初の試みでした(笑)

普通はなかなかやらないですかね(笑)。導入から数か月経って、まだ一度もやっていない社員もいる状況だったので、これはトレニアの重要性が伝わっていない、ちゃんとやらないとまずいんだなと、ショック療法的な意味合いもあって公表することにしました。

― 大丈夫かなと思っていたのですが、その後、12月の全社研修に参加させて頂いたとき、社長、人事、店舗の皆様の土台に強い信頼関係があることと、だからこそそういった取り組みができるのだと感じました。

入力率が目指すところまであがらないので、人事とも相談して、とにかく時間をかけて「社長、本気なんだな」というのを伝えていこうと色々やりました。人事や責任者からの声掛けも粘り強くやってもらって、半年経った頃「やる人、やらない人」の比率が逆転しました。

― ここまでトレニアを使っていただいた感想と、今後の展望を教えてください。

トレニアを1年弱使って思うのは、こんな有難いものなんだということです。本当に、私の言いたいことを代弁してくれて助かっています(笑)。 毎日こうした内容を私や管理者から言い続けるのは大変ですし、AIが作れるような内容でもない。このクイズを毎日作って配信しているというのは大変な労力だと思いますよ。会社としては、価格競争から脱却して、質を高めてリピート率をあげて勝負する方向に舵を切っています。業界の水準より高いサービスを提供できる、そのためにも「社会人基礎」をしっかり伝えていく必要があります。 「海が好き」だけではない、長く働き成長していける、若い人が希望をもって働ける会社にしたい。その為にも、これからもトレニアを継続したいと考えております。

― 本日はお忙しいところありがとうございました。


人事 岩波様、小那覇様のお話

― 2023年12月の全社研修に呼んでいただき、「トレニアの目的と効果」についてお話しさせていただきました。

(岩波様)
2023年を振り返って、人事としてはトレニアは非常に大変(笑)かつ意義のある取り組みでした。2024年に向けて、さらに継続への意識を高めていきたいという意図で講話を依頼しました。 うちの場合、トレニアの導入は一筋縄ではいきませんでした。春先からトレニアをやると決めて、拠点ごとに計5~6回、Zoomで導入案内をしてもらったのですが、それでも「まず初回ログインができない」というスタッフも多い状況で。GWや夏休みの繁忙期もあり、そのままやらなくなってしまうスタッフもいて、ある時データを見て「これは由々しき状況だ」と…。そんな中で、全員の入力結果を公表したり、1人1人に声かけなどして、夏過ぎから徐々に入力率があがってきました。それでもまだ「効果あるのかな」「やる意味あるのかな」と迷っているスタッフもいる。会社としては、社会人基礎力のレベルを底上げするために、トレニアを全員にやって欲しい。そこで年に一度の全社研修でトレニアの話をしてもらうことにしました。

― 「社会人基礎力のレベルをあげたい」という目標は最初から明確でしたね。

(岩波様)
はい。そのためにトレニアはやらなくてはならないと、社長もずっと言っていました。うちは「海が好き」で集まった人が多く、みんな性格も良くて素直なんです。一方で報連相、物を大切にすることなど、大事なことは繰り返し伝えてきているけれども浸透しづらい。この社会人基礎的なところがしっかりしたら、組織全体が非常によくなると思っています。 トレニアで学べるような社会人基礎はどんな仕事にも共通で、これができることはお客様満足度にもつながる。他の会社と正答率の比較ができるのもおもしろい。やっていったら絶対に力になります。でも、話は戻りますが、なかなか定着しない。反抗的に「やらないぞ」みたいなスタッフはいないんですよ。でも、なぜだかやらない。またマリン関係者は朝が早いので習慣化されてない人は入力を忘れてしまうのも事実。どうしたものかと試行錯誤の連続でした。

― 少しずつよくなっていったのは地道な「声掛け」のおかげだったと思っています。

(小那覇様)
声掛けはひたすらしました。本社や那覇店など、目が届く範囲は私が直接、デスクまで行って隣で見ながらやったりしながら。「あ、またトレニアの話!」という反応になっていましたが、そこは躊躇せずに言い続けました。トレニアの導入には私のようなしつこい人がいるといいんでしょうね。 また入力率がよい人にも時々声を掛けて褒めています。私は仕事をする上でコミュニケーションの大切さを重視していて、引き出しには人にあげる飴玉を常備している人間ですが(笑)、トレニア担当になってからは、有難いことにほとんどのスタッフと繋がりができ、以前よりも親しくなっています。 今回、研修で入力結果の振り返りをしたのは非常に良かったです。「他の会社と比べてうちはこうなんだ」「続けると良くなっていくんだ」「入力結果に個性が出るんだ」など色々と伝わって、研修後、私に「これからちゃんとやります」と宣言してくれた社員もいました。 2023年の目標はまず「入力率」だったので、2024年はクイズの正答率や行動の改善など、新たな目標を追っていきたいと思っています。

― トレニアはやってみないと良さが分からない。でも「いいからやってください」だけだと人を動かしづらい。やりたくなる「きっかけ」があるといいのかもしれませんね。

(小那覇様)
そうですね。そのきっかけとして尊敬できる先輩が毎日トレニアをやっている姿を見たり、トレニアの話が出たりする中で、徐々に「やったほうがいいのかも」と思って始めた人もいると思います。社会人基礎力というのはどんな仕事にも必要なものですが、その大切さって、若いうちはなかなか気づきづらいと思います。 

― 2024年にはトレニアをさらに活用していただけるそうですね。

(岩波様)
はい。一人ひとりを育て、会社としても成長していくために、今後は新人研修のオリエンテーション等にも活用していきたいと考えています。内容もさることながら、毎日ちゃんとやった、やらないというデータが残ります。そうした情報を活かしながら、個々の変化や成長を追っていきたいと思います。もともと業界として「若い人が数年で辞めてしまう」ケースが多いのですが、トレニアで社会人基礎力を上げて、結果として会社の業績があがって、給料もあがって、定着率もよくなる。年単位でそんな流れを作っていければと思っています。 又、採用面接などで感じるのは、10代、20代の若い人は成長意欲が高いんです。「この会社に入ってどんな風にステップアップしていけるのか」を考えている。そこに対して、うちでは専門知識とは別に「社会人基礎力」を大事にしています、これはどんな仕事をしていく上でも必要になるもので「若いうちに身に着けておくと大きな財産になりますよ」と会社のメッセージとして伝えていこうと思います。

― 本日はお忙しいところありがとうございました。

ベルデュー・オリヴィエ様 20代男性 宿泊部門

「勤務時間中に学べることが本当にありがたい。日本のマナーを価値観から理解できました」

私は2019年にフランスから来日し、2年間日本語学校に通った後に就職しました。敬語やビジネスマナーは働きながら見よう見まねで覚えてきましたが、充分ではないと感じていました。レッスンやコンテンツをずっと探していたのですが、それなりに日本語ができるようになると、その先は個人レッスンになってしまい、料金も高いですし、忙しい中で時間を作るのも大変です。よい勉強法が見つからず困っていたところ、2023年の春から会社でトレニアを利用するようになって、大きくレベルアップできたと感じています。 会社から「仕事の時間内でやるように」と言ってくれたのが非常に嬉しいことで、勤務時間中にできるのは忙しい人向けに大変良いと思います。 敬語のクイズで選択肢が3つあって、どれも意味は同じ中から「一番適切なのはどれか?」と選ぶような問題は本当に難しいのですが、答えた後で詳しい解説が読めます。個人的に感じるのは、「日本語」だけでなく、日本人がそういう風に考えているからこの言葉が正解になるんだ、という日本の社会の価値観から理解した上で考えられるようになりました。 私のように日本語と日本の社会、ビジネスマナーに憧れて、日本に住みたい外国の方はたくさんいます。その方々に、ぜひトレニアの利用者になって欲しいと深く思っております。

南 従斗様 30代男性 管理部門

「1日2回、簡単なことを淡々と続けた先に、力もついてきている。今後は新卒を受け入れる側として、トレニアの意義や面白さを伝えていきたい」

中途採用で2023年5月に入社して、「こういうのがあるからやってね」と言われてトレニアを始めました。この会社で「当たり前にあるもの」として使い始めて、習慣にしてしまえば毎日やるのも簡単なので、1日2回、ある意味淡々と続けてきました。クイズは間違えることもありつつ、解説を読むと納得できますし、まれに「え?そうなの?」と思うこともありますが(笑)、良くも悪くも気軽にやっているので、そういう考えもあるのかと受け止めています。そのような感じで気軽にやっていて、結果などは気にしたことがなかったのですが、2023年12月の全社研修でトレニアの説明を受けたとき、自分の回答結果がレーダーチャートでおもしろい形で見えることを知って驚きました。「トラブル対応」「思考力」「マナー」…何が強いのか、何が欠けているのか。自分のデータが形でわかるのは面白いですね。結果を見てみると、気づかないうちに力もついてきているのだと思います。4月には新卒も入ってくるので、今後は受け入れる側として、トレニアの意義や面白さを伝えていきたいと思っています。