導入事例
ティーケイケイエンジニアリング株式会社様

建設業(設備メンテナンス)|神奈川県|全社導入 20名〜

「心理的安全性」と「現実の厳しさ」をどう両立していくのか。トレニアはその一助になると感じました。

1909年(明治42年)創業。給排水設備に関する保守メンテナンス業務や改修工事を幅広く手がける総合エンジニアリング企業。現場での作業に携わるメンバーが過半数、夜勤や早出もある環境で、全社でご利用いただいています。4代目で代表取締役の田尻晴也様にお話を伺いました。

― 創業110年を超えて、新技術の開発など、新たな取り組みを続けていらっしゃると伺っています。

明治42年創業の前身企業を再編・分社化し、グループの事業子会社として2022年に新たなスタートを切りました。給排水設備に関する総合エンジニアリング企業として多岐にわたるメンテナンスや改修工事を手がける中で、次の100年に向けて成長を続けるため、新技術の研究開発にも注力しています。また、近年は建設業の「働き方」が大きく見直されていますが、弊社でも10年ほど前から職場環境の改善に取り組み、有給取得率の向上・男性社員の育児休暇取得などを実現してきました。


― そうした中で「課題」と感じられていたことを教えてください。

弊社は40代から50代のメンバーが多く、全員が中途入社でバックグラウンドが異なります。その経験や知見に助けられることがある一方で、「前の職場ではこうだった」「経験上こうだと思う」と見解が分かれることもあり、会社としての基準を示す必要を感じる場面もありました。また、組織改編で20代、30代の社員が増えると、世代による感覚や価値観の違いも目立ってきたため、より「一般常識」という線を引くことの重要性を感じるようになりました。「昔はこれくらい当たり前だった」と厳しかった時代を振り返っても、今の20代、30代には響きません。ですが、その時代を過ごしてきた人たちが、不条理や理不尽なことを経験する中で成長してきたという事実も大切です。会社として、どのような「線」を引き、どう伝えていくべきか試行錯誤していた中で、お世話になっている社労士の先生を通じてトレニアを知り、第三者の立場で、「一般的かつ少し厳しめの水準」で伝えてくれるという点に期待しました。社員の過半数が現場に出ていて、顔を合わせる機会も少ないため、各自でスマートフォンで取り組める点もよいと考えました。


― 最初の1か月間は、社長お一人で毎日クイズの「合う・合わない」を見ていただきました。

「少し厳しめの水準」に期待した一方で、厳しければ当然、ネガティブな反応が起こる可能性もあるため、慎重に進めたいと思いました。1か月間、一人で毎日のクイズとその解説を読み、こうした文章に触れることは非常にためになると感じました。トレニアの軸となっているのは、一般的なビジネスマナーよりも踏み込んだ「社会人としての原理原則」です。これは、個人の権利や心理的安全性が重視される今の時代には、一見すると逆行しているように映るかもしれません。ですが、そういった時代だからこそ、「社会人としての原理原則」がより重要になっていると感じます。たとえば昔であれば、メモを取らずにミスをすれば、先輩から厳しく叱られました。そのときは理不尽に感じたり、傷ついたりしたかもしれませんが、結果的に実務で同じミスや失敗をせずに済んだのも事実です。ところが今は、そういった注意が難しくなっているなかで、かといって「優しく丁寧に」伝えるだけでは、現実問題として緊張感が生まれづらく、「メモを取るか取らないかは個人の自由」という受け止め方になりがちです。その結果、お客様との打ち合わせでメモを取らずに大きなミスをしてしまう。お客様や取引先にも当然「権利」がありますから、厳しくドライに指摘されたり、取引自体が無くなったりして、本人も会社も大きなダメージを受けることになります。こうした難しさのなかで、いわゆる「心理的安全性」と、「現実の厳しさ」をどう両立していくのか、トレニアに毎日取り組むことは、その一助になるだろうと感じました。


― トレニアを開始するにあたっては、社長自ら、20名全員分のスマートフォンの設定を整えて、「明日からクイズが届いて、それに答えるだけ」という状態にしてくださいました。

会社で新しい取り組みを始める際には、一定の反応が生じるものです。とくにトレニアは、初見では「厳しい規律」という側面が目立つため、やりたくないと感じる従業員もいるだろうと考えました。実際にはトレニアは“人を大切に思い、支援するツール”だと思うのですが、それが伝わるのにはおそらく時間を要します。その段階に至る前に、「操作」の負担がやらない理由になってしまうことは避けたいと思いました。そこで、導入のハードルをできる限り下げるために、私が1人1人の社用スマートフォンにトレニアのアカウントを紐付けて、メール受信の設定を行い、一斉にスタートできるよう準備を整えました。加えて、会社としての制度に組み入れ、「入力率は査定に反映します」と伝えたこともあり、全員が揃ってしっかりと取り組みを始めてくれました。


― トレニアを始めてから、手応えや変化は、いつ頃から感じられましたか?

まず、手ごたえという点では「全員で同じクイズに取り組んでいる」こと自体が重要であり、その状態を作れたことが大きな一歩でした。人が「変わる」というのは本当に難しく、私自身を振り返っても、同じ失敗を繰り返しながらも、なかなか行動を変えられないものです。「凡事徹底」という言葉がありますが、当たり前のことを徹底して続け、その水準を保ち続けることは容易ではなく、つい楽なほうに流されてしまうのが人間です。人から指摘されても改善は難しく、自分で気づき行動を変えていくしかないのですが、その点でトレニアは漢方薬のようにじわじわと効いていくものだと考えています。トレニアに答える中で自分の考え方のクセが可視化され、正解・不正解に関わらず、自分と向き合う時間になります。トレニアのクイズは正解を求めるものではなく、考えるきっかけを提供するものだと思っています。「わかっているけど…」という心の弱い部分をフォローし、気づきを与えてくれるものであり、1ヶ月のうち1つか2つ心に響いて、心の片隅に残してもらえたら良い。極端な言い方をすれば、トレニアを「やってさえいればよい」と考えています。


その上で、明らかな効果も感じています。トレニアを始めて1年半が経ち、気づけば、一般論やマナーに関しては、私からフィードバックをすることはほとんどなくなりました。トレニアを繰り返すことで認識の不足していた部分が補われ、見えない線が引かれたのだと思います。社内の会話の中で、「クイズでもあったけど…」と先輩後輩の間でも話題にしやすく、自然と「基準」を維持できるようになったと感じています。


― 他の企業様へのメッセージをお願いします。

10年前に役員(専務取締役)になった当初、私はいわゆる「年下上司」でした。いまも社員の4割は年上ですし、ベテランメンバーへの敬意を忘れたことはありません。 また、若手・ベテラン問わず、夜勤や早出もあるなかで、専門性の高い業務を進めてくれる従業員に心から感謝しています。 その関係性の中で、正しいと感じること・実行して欲しいことを、押し付けるのではなく、どのように伝えていくのがお互いにとってよいのか。 例えば、耳の痛いフィードバックを伝えなければならないとき、経営者や役員という立場である私には、「上がこう言ってるから。決まりだから。」という伝え方は出来ません。かといって、年下の役員から頭ごなしに伝えられても、人情として受け入れづらいこともあるはずです。そういった試行錯誤のなかで、トレニアが伝える「原理原則」に背中を預けられるのは、伝える私にとっても、従業員一人一人にとってもプラスに働いていると感じます。


もちろん、トレニアを始めるにあたっては、「やってもらえるか」「厳しいクイズへの反発がないか」という不安もありましたが、まず、「やってもらう」ことに関しては、環境を用意し、仕事として取り組んでもらうものだと伝えることで、スムーズに受け入れてもらえました。また、クイズへの反応についても、実際に取り組んでみると、むしろ「多くの従業員が、会社から基準を示して欲しいと思っていたんだな」と感じられる結果となりました。一般的に、組織のうち6割は慎重に行動する層だと言われますが、トレニアはその6割に働きかけて、全体の水準を引き上げてくれるものだと感じています。現在は、トレニアを通じて改善の好循環が働き、一定の臨界点を超えたという実感があります。


人が「変わる」ということは本当に難しく、日々行動を積み重ねていくしかないのですが、それに対してトレニアは大きな助けになると考えています。もしクイズを読んで納得できなかったとしても、「これが一般論なんだ」と受け止めてボタンを押す瞬間が、「行動」「体験」として役立つはずです。これに取り組むか、取り組まないかで、今後が大きく変わるものだと思っています。

― 本日はお忙しいところありがとうございました。

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