1974年創業。浄化槽や農業・漁業集落排水処理施設、各種プラント施設、給排水衛生設備などの設計・施工を行う林産業株式会社様。それぞれ異なる専門分野や技術を持つ多様な技術者が在籍し、設計から工事まで全工程に対応。2024年3月の導入から1年半。全社で毎日入力を続けてくださっている中で、どのような変化を感じられているか、総務部の秋國様に改めてお話を伺いました。(1年目のインタビューはこちら)
― 1年前のインタビューで、世代ギャップを埋める「媒介」としてトレニアに期待してくださっているというお話がありました。現在はいかがですか?
世代ギャップは、現在も重要な課題のひとつです。誰しも価値観や考え方を変えることは簡単ではありませんが、トレニアを続ける中で、少しずつ前向きな変化が起きているのを感じています。世代ギャップに起因する問題は、例えば「言われたこと以外にも挑戦してほしい上司」と「指導のもとでがんばりたい部下」など、お互いによかれと思って行動しているのに、相手の期待や思惑とズレてしまうことがあります。また、「自分たちの頃はこうだった」というベテランの方々の貴重な経験が、現在の環境では必ずしもそのまま活かせないような状況もあります。そのため、どちらがいい・悪いではなく、前提として「違うものだ」と認識しておくことが大切になるのですが、トレニアを通じて、その認識合わせが出来てきたと感じています。社内で世代ギャップを発端とした問題が起きた際に「トレニアみたいだね」と話題に上ったり、上司から部下への説明の中で「トレニアにもあったけど…」と引用されたりと、トレニアは日々のコミュニケーションの中で活用されています。
― データはどのようにご活用いただいていますか?
もっとも基本的なところでは、トレニアの実施状況(入力の有無や回答数)を評価項目の指標のひとつにしています。また、新しい社員が入社した際に、「困っていることはないか」「どんなところでつまづく可能性があるか」等を知るためにも、トレニアのデータは非常に参考になります。今年はインド出身の20代の女性が入社したのですが、トレニアの回答を見ると、言語の問題ではない、考え方の違いが可視化されることがあります。例えば「仕事の手順を勝手に変更・省略しない」という趣旨のクイズで、彼女が「不要なら省略し、注意されたら改善する」という回答を選択していたことがありました。その合理的な選択を「彼女らしいな」と好ましく感じるとともに、一方が正解・不正解ということではなく考え方の違いがあること、そして普段の業務の中では彼女が日本のルールに合わせてくれていることを改めて認識できました。このように、トレニアのデータを通じて私たちは「こういうところが難しいんだな」と知ることができ、本人も「新しいこと・知らなかったことを学べる」と前向きに取り組んでくれています。日本のビジネスマナーや、いわゆる「空気を読む」文化などは説明が難しいものですが、トレニアを通じて「日本の正解はこちらなんだ」と気づいてもらえたり、その考え方に触れてもらえるのは、とても助かっています。クイズに正解していても、していなくても、「これ難しくなかった?」というように、トレニアをきっかけに話すことができます。
組織の中で人が働くとき、国籍も性別も年齢も関係なく、全てをフラットに進められたら理想かもしれません。しかし現実には、仕事を継続していく上で「違い」を避けて通れない場面はどうしても出てくるものです。そのとき「思いもよらなかった」と驚いたり嘆いたりするのではなく、トレニアの回答から予測ができていたり、お互いに違いを知っておけたりすることには大きな価値があると感じています。
― 多様化はこれからますます進んでいきそうですね。
はい。そこで起こり得る問題は、簡単に解決できるものではないかもしれませんが、「世代間ギャップ」と同様、どちらがいい・悪いではなく、まず「違うのだ」と気づくことがスタート地点になると思います。とくに文化や背景が異なる人と働くとき、相手が合わせてくれていることを当たり前に受け取って、相手が自分の意見を押し殺している状態をそのままにしてしまったり、知らずに傷つけていたら、それはとてもつらいことだと思います。だからこそ最新の「基準」を共有し、会社全体で知識を更新していくことは非常に重要だと感じています。それを社内から直接伝えると、正しくても受け入れづらいこともありますが、トレニアという媒介を挟むことで、「誰からでもない言葉」として、みんなが読み、考える「振り返る時間」を作ることができます。
この多様化の時代に、正しさを押し付けるのではなく、お互いに理解し、認識を合わせていくためのツールとして、トレニアは弊社にとってなくてはならない存在だと思っています。
― 本日はお忙しいところありがとうございました。